【ゲーム雑学】ドラクエシリーズの雑魚キャラ「スライム」の元ネタって?

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ちみたろ

どうも、筋金入りのゲーマーちみたろ(@chimitaro14)です。

ゲームに関するさまざまな雑学をご紹介する『ゲーム雑学』。
今回のテーマは「スライムの元ネタ」です。

ところでみなさんはスライムと言われて何を思い浮かべますか?

最近だと「転生したらスライムだった件」などが思い浮かぶかもしれませんが、やはり多くの人にとっては「ドラゴンクエスト」シリーズなどでお馴染みの雑魚キャラという印象が強いのではないでしょうか。

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このように愛くるしいかたちをしており、敵ながらキャラクターとして人気を集めています。

そんなゲーム序盤に出てくる雑魚キャラのイメージが強いスライムですが、スライム状のモンスターという括りとしては意外なことに歴史が古く、ルーツを辿るとなんと「クトゥルフ神話」に行きつくのです。

さらにスライムの元ネタになった伝説上の怪物も存在するほか、ゲーム内に敵キャラとしてスライムをはじめて登場させたのは、じつはドラクエではなく他のゲームなんです。

今回は知名度の高いモンスターながら、意外と知らないスライムのルーツを解説します。

目次

「軟体生物を怪物化する」発想の起源はクトゥルフ神話の著者

ゼリー状または粘液状の怪物の歴史において、元祖とされているものが、言わずと知れた「クトゥルフ神話」の著者であるハワード・フィリップス・ラヴクラフトによる長編小説「狂気の山脈にて」に登場する黒い粘液状の生物・ショゴスです。

ちなみに小説の執筆は1931年出版は1936年とされております。

様々なスライムモンスターのモデルとなった「ショゴス」byフリーイラストAC

ショゴスの特徴として、見た目は漆黒の玉虫色に光る粘液状生物で、表面に無数の目が浮いているとされています。ドラクエに登場するスライムのように目がふたつで口がひとつ、といった容姿とはほど遠いですね。

またショゴスは不定形で決まった姿を持たず、必要に応じて自在に形態を変化させることができるそうです。作中ではほかにもタールでできたアメーバのようだといった表現もされています。

なお見た目に反して力が非常に強く、急所を持たないことや打撃攻撃が意味をなさないこともあってかなり危険な生物とされています。また知性もあり、テレパシーのようなもので意思伝達できるそうです。

怪奇小説の主役を張ることもあって、雑魚キャラのイメージとは程遠いですね。

スライムという名前がついたのは小説『沼の怪』より

ゼリー状または粘液状の怪物の歴史において、スライムという名前が初めて使われたのはジョセフ・ペイン・ブレナンによる短編ホラー小説『沼の怪』からだと言われております。

なお同作品の発表は1953年で、スライムはショゴスをモデルにしたと明言されています。

同作に登場するスライムは深い海の底から陸にやってきたアメーバ状の深海生物です。よって日光を恐れる性質はありますが、夜になると動き回って人を襲い、食欲を満たすという恐ろしい怪物です。またショゴスのように物理攻撃はおろか銃の類も一切効果がありません。

なお『沼の怪』は日本でも和訳されており、邦題は『怪奇幻想の文学 V怪物の時代』『魔の誕生日』『千の脚を持つ男』などがあります。これらは現在Amazonでも購入可能です。

ゲームの敵モンスターとしての初登場は『ダンジョンズ&ドラゴンズ』

ゲームのモンスターとしてスライムが初登場したのは、ファンタジー・テーブルトークRPGの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』です。ゲームマニアの皆様ならやったことはなくても聞いたことはあるのではないでしょうか。

1974年に制作・販売された『ダンジョンズ&ドラゴンズ』は世界初のロールプレイングゲームであり、現代にいたるすべてのRPGの元祖と言っても差し支えないタイトルです。

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イメージがわかない人は、漫画・遊戯王でバクラを相手に遊戯や城之内がダイスを振っていた話を思い浮かべて頂ければ、話が早いです。

ゲーム内容はテーブルトークですから至ってシンプルです。プレイヤーはダンジョンに潜り、ボスのドラゴンを倒して財宝を奪えばクリアというもの。ただし道中には様々なモンスターが登場し、行く手を阻みます。

さて『ダンジョンズ&ドラゴンズ』に登場するスライムですが、単細胞であり群体生物のため倒すのが非常に困難とされており、触れるものに同化したり、巨大化することもできたりと、もはやボスレベルで厄介なモンスターです。

同作品の様々なバージョンでもスライムは名前を変えて登場しますが、火や氷属性の攻撃に弱かったり、知性が0だったりといった設定が付け加えられています。しかし物理攻撃に強いという特徴はシリーズで共通していることから、先に紹介したショゴスや沼の怪の設定を正当に受け継いでいるといえます。

スライム=雑魚キャラの原点は『ウィザードリィ』

ここまで紹介したなかで「スライムって全然雑魚キャラじゃないじゃん!」と思った方も多いでしょう。
その通り、スライムは対処法を知らなければ冒険が詰んでしまうほどのモンスターです。

しかしドラクエをはじめとするRPGでスライムが雑魚キャラとして描かれるようになったのは、これもまた世界的に有名な作品である『ウィザードリィ(Wizardry)』に原因があるとされています。

「ウィザードリィ」において序盤に出てくる雑魚モンスターの一匹として「バブリースライム」が登場。以降「ウィザードリィ」の影響を受けたゲームが出るたびに、スライムは雑魚モンスターとして登場するようになったのです。

その代表的な作品として「ドルアーガの塔」や「ハイドライト」、そして「ドラゴンクエスト」があります。

なお「ウィザードリィ」の発売は1981年で、「ドルアーガの塔」と「ハイドライト」は1984年、初代「ドラゴンクエスト」は1986年発売なので、見事にスライム=雑魚モンスターの系譜となっています。

まとめ

  • ゼリー状または粘液状モンスターの元祖は「ショゴス」
  • ゼリー状または粘液状モンスターにスライムと名付けたのは小説『沼の怪』
  • スライムを敵モンスターとして初めてゲームに登場させたのはTRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』
  • スライムを強敵ではなく序盤に出てくる雑魚キャラとして扱った初めてのゲームは『ウィザードリィ』

いかがでしたか? 当サイトでは様々なゲーム雑学を紹介していきます!

ちみたろ

以上、ゲーム雑学「スライムの元ネタ」解説でした!

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